コラム 「RPAの気になる話」

改めて問う「RPA推し♡」 ― 2023年バージョン

2023.11.09

RPAプロジェクトに携わるメンバーにとってRPAとは何か、何ができて何ができないのか、これからどうなるのかを改めて問うてきた本シリーズですが、いよいよ最終回になりました。最終回はメンバーがRPAを推す理由、好きな理由を聞いてみました。

RPAは楽しい

先ず、ワークフローを作ること、業務自動化・改善することが楽しいという回答があります。

初めてRPAが動いているのを見た時、「これはすごい!」と感動しました。データ転記やシステム間転記など、これまで人が行ってきた作業を高速でこなす姿は今でもすごいなと思いますし、初めてRPAを見たお客様の驚く顔が見られるのもRPA開発者の醍醐味だなと思います(RPAの導入が進み、最近はあまり驚くお客様も見られなくなりましたが…)。

自分がつくったロボットが上手く動いたとき、単純に嬉しい

実際に対象業務を開発する際に、業務担当者が頭の中で考えていることが目に見えるように形となっていくことが面白いと感じます。

開発時は苦労する事もあるが、リリースされたRPAが何の問題もなくスムーズに稼働し、ユーザーの業務に役立っているのが分かると嬉しく思う。RPAはすぐ止まるもの、止まる事を前提に開発を進める、というお話を聞く事もあるが、きちんと開発すれば8時間以上も稼働し続けることができるので、もっとRPAのすごさを感じてもらえる日が来るといいなと思う。

作ったものが自分の意図通り動く。しかもそれが人の役にたっている。これはエンジニアの原初的な喜びです。そうです、RPAは楽しいのです♡

RPAは学びが多い

RPA開発はGUIベースなので、JavaやPythonでの開発よりは比較的とっつきやすくできています。また、業務と直接かかわるので、大規模システムの一部を作るより仕事をしている実感を持ちやすいという特徴もあります。作りやすいし、結果も分かりやすいし、そのためモチベーションが上がるという回答もありました。

・プログラミング知識が無い人にとってはIT領域に少し自信を持てるようになる
・他のローコードツールにも興味が湧く
・業務を効率化しようとする意識が芽生え、業務プロセスそのものについて見直しするきっかけになる
・モチベーションアップにつながる

プログラミングなどコードに強い者でなくとも、やってみようかな、何ができるのかなと興味本位で取り組むことのできるハードルの低さ、また一定期間持続的にRPAの学習・開発経験を積むことで、(自ずとシステム連携やIT全般の知識がついていくことから)企業のシステム開発者的立場での活躍やエンジニアへのキャリア変更なども期待できるため。
DXを始める第一歩にしたい、企業体制・風土からみてトップダウンよりは現場がイニシアチブを持っているという場合でも、(上記理由とかぶりますが)RPAからDXを始めることが可能であるため。

RPAは個人にとっても組織にとっても学びの機会が多く、成長のドライバーであるということも言えそうです。

RPAは人にやさしい

働き方を変える、特に人に余裕を作るという回答も多くありました。

繰り返し作業等、手動対応で時間を費やす作業には人的ミスも多々発生しやすいのでこのような作業はRPAに向いていて正確に作業を行えるところが推しの一つです。

「時間と余裕を作ることが出来る」という点です。RPAに触れはじめて感じたのは「そこで仕事をする人に余裕を与えるもの」だということです。定型業務に時間を追われて、ほかのタスクも重なり時間にも自分にも余裕がない、、という状態から脱する1つの選択肢になりうると思います。
定型業務をロボットに任せることによってそこに割かれていた時間が解放され時間に余裕が生じ、ほかのタスクにかけられる時間や自分を管理する時間が増え、その人自身にも余裕を与えることが出来る点がRPAを推す理由です。

人材不足に課題を持つ企業は多いと思う。オートメーション化可能な定型業務はRPAを最大限活用し、貴重な人的資源を有効活用してほしい。

ExcelVBAだとできる事が限られてしまうが、RPAならシステム間連携ができるので、自動化する業務の選択肢が広がり、また、業務担当者がお休みしたとしても、その間RPAが業務を実行してくれるので、今以上に様々な働き方に対応できると思う。

RPAを導入する理由としてまず挙げられたのは効率性でした。定型・繰り返し処理を自動化することができ労働生産性を上げることができます。またRPAは効率性を高めるだけでなく正確性も高めます。人が手作業で行っていたミスしてはいけない処理(例えば給与関係の事務処理)をワークフロー化することで、ミスも減らせ、人への重圧も減らせます。RPAは人にやさしいのです。

やさしいだけでなく、仲間になるという回答もありました。

RPAはもう一人の自分、一緒に働く仲間になります。
RPAやDX推進が自分の仕事を奪っていく、今の仕事がなくなる、といわれていますが、ロボットも完璧ではないので必ず人の目の確認が必要になります。
結果が合っているのか確認する、イレギュラーが起きたときどう対応するかルールを決めるのは、必ず人間です。担当者が少なくなる、かける時間が減っていく、といった意味での「仕事がなくなる」はありますが、完全に私たちがいらなくなることはありません。
一緒に働く仲間として活用をしていきましょう!

任せっきりにするのではなく、RPAの行うことに責任を持つのは人です。前回は「人と技術の共生関係」という堅い言い方をしましたが、現場ではRPA開発を「一緒に働く仲間」作りとして見ている、そんな見方もあるのだと分かりました。まさにRPA推し♡な回答でした。

***

以上、第1回「RPAとは」、第2回「RPAでできること、できないこと編」、第3回「RPAのこれから」、そして第4回「RPA推し♡」の4つのコラムで、CACのエンジニアの考えるRPAについて紹介させていただきました。必ずしも教科書的・模範的な回答ではありませんでしたが、現場目線でのRPAを感じていただければ幸いです。

本記事のカテゴリ :RPA技術コラム

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