コラム 「RPAの気になる話」

RPAの始め方、UiPath Automation HubでRPAの候補業務を見つけよう(前編)

2021.02.15

こんにちは! RPA担当の平井です。
今回は RPA候補業務の発見についてお話します。

RPA候補業務を発見する意義

RPAツールは様々な製品があり、安価なものだと年間数万~数十万円で利用することができます。

そのため個人やチーム、部といった小さな単位で自分たちで導入を進める、いわゆる「草の根導入」がやりやすいのですが、この方法には様々な課題があります。

そこでCACではもう一つの導入方法としてCoE(Center of Excellence)導入をお勧めしています。この方法は草の根導入で発生する課題を解消できるためお勧めなのですが、CoEは全社横断の組織となるため「全社的なRPA導入にかかる費用以上の効果が出せるのか」を経営層へ示す必要がでてきます。

そのような時に、効果が出せる対象業務がある程度まとまって発見できていれば、

「最初は数本の開発から始めるが、将来的に自動化できる業務はこれだけある。よって最終的に、これだけの費用対効果が見込める」

という稟議を通すためのストーリーも描きやすくなります。

【参考】
・ RPAの「草の根導入」を始める前に知っておきたいこと
・ RPAで全社的な業務改善をするならCoE(Center of Excellence)導入という選択肢

RPA候補業務の発見は意外と難しい

全社から候補になる業務を発見するスタンダードな方法としてこんな方法が考えられます。

  1. まず利用部門に対して「RPAでできること」を説明する
  2. 利用部門から該当する業務を送ってもらう
  3. RPA推進担当者がとりまとめて自動化対象業務を決定する

しかし全社からRPA化候補業務の発見をするのは、思った以上に難航しがちです。

ほとんど業務が出てこなかった場合、RPA導入は開発へ進む前に頓挫しかねません。また、最初は集まったけど、だんだん候補が出てこなくなり、尻すぼみになってしまい、十分にRPAの効果を得られない、ということも起こり得ます。

ですので「すぐに」「手間なく」「全社で」候補業務を発見できる手段を持つことは、RPA導入の一つポイントとなります。

効率的な発見方法のご紹介

ここでは、CACが今まで実施してきて効率的だと感じたお勧めの方法を、2つ紹介します。

現場主導型の課題抽出ワークショップを社内で開催する

複数部署から120~30名程度の出席者を募り、小グループに分けてお互いの課題をシェアする、いわゆるグループワーク形式のワークショップです。このワークショップのメリットは社内の働き方改革の一環としてRPAに限らず幅広い課題を短時間で大量に発見できるということです。

しかし、リモートワーク中心の昨今を踏まえると開催のハードルはやや上がっていると言わざるを得ないでしょう。CACでも現在は次に紹介する②の方法を主にお勧めしています。

業務抽出ツールUiPath Automation Hubを活用する

CACでは「RPA業務選定トライアルパック」サービスでUiPath社のAutomation Hubというツールを活用しています。このツールは「すぐに」「手間なく」「全社で」RPA候補業務を発見することに長けています。次のような特徴があります。

  • Webから利用できるので、申し込めばいつでも、どこでも、すぐに使える
  • アンケート形式の質問に答えて自動化したい業務を投稿すると自動化適合度と削減効果を自動分析できる
  • 利用人数無制限なので全社/グループ会社含め幅広く、たくさんの人から業務候補を収集できる

入力画面のイメージです。

Automation Hubで回答する主な項目です。アンケート形式で13項目程度なので、1業務の入力は約10分程度になります。

【参考】
・RPAの「計画」「業務選定」を強力に支援する「RPA業務選定トライアルパック」

発見した業務のその先は

①の「課題抽出ワークショップ」、②の「業務抽出ツール Automation Hub」どちらの方法でも共通していますが、RPAに向いている業務だけでなく、向いていない業務も同時に集められ整理されます。

次回はRPAに向いている業務、向いていない業務、それぞれを発見したその先はどうするの?という内容でお話したいと思います。

このコラムの執筆者

株式会社シーエーシー
産業ビジネスユニット 産業ソリューション第二部
オートメーションスペシャリスト
平井 健太郎

2013年にCACに入社。約2年間はSAPアプリケーションの運用や全社の運用標準策定など、SOを中心に担当。2015年から業務自動化に関わり、クラウド型自動化サービスの運営、2017年にCACのRPAサービス立ち上げから参画。現在はRPAガイドラインの策定やサービス企画を担当しつつ、現場でのプロジェクトマネージャとして複数のお客様のRPA導入を推進中。

本記事のカテゴリ :RPA技術コラム

ジャンル:RPA計画・導入UiPath

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