コラム 「RPAの気になる話」

社内RPAエンジニア育成のための3つのポイント箇条をご紹介!

2024.05.07

既にRPAを導入していて、軽微な改善や変更であれば自分たちで対応したいというニーズや、業務のRPA化プロジェクトを推進していて、社内独自の仕組みの必要性を感じている方もいらっしゃるでしょう。そのようなときには社内でRPAエンジニアを育成することが有効と考えられます。
しかしそれには課題もあります。今回は、これからRPAに力を入れていく方針で、特に社内でRPAエンジニアやRPA推進リーダーを育成したいとお考えの方向けに、育成のためのポイントを3つご紹介します。

社内でRPAを開発できる人材が求められている背景

近年、社内でRPAを開発できる人材が求められています。RPAとは、「Robotic Process Automation」の頭文字を取った言葉で、ソフトウェアロボットによる業務自動化を指します。RPAエンジニアが求められる主な背景として、次のことが考えられます。

RPA需要の高まりから社内のRPA化を急ぐ必要性

RPAはすでに多くの企業の業務に浸透しており、AIと組み合わせるなどしてさらに発展させている企業も多くあります。また国内ではDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する動きがありますが、そのはじめの一歩としてのペーパーレス化やRPAでの業務自動化は急務となっています。
このことから、適切なツールを提供する外部ベンダーの利用と共に、自らRPA開発から運用を内製できる体制づくりも重要になってきています。

業務変更時などに微調整などを行う利便性のため

RPA導入後には、業務の変更も多々起こります。小規模な変更があるたびに外部ベンダーにRPAの変更をお願いしていると時間も費用もかかってしまいます。RPAエンジニアのような自社で変更対応できる人員を備えておくことは、さまざまな面で融通が利くようになるでしょう。

RPA導入後に十分な効果を得るために自社に最適化する必要性

RPAの浸透が進む中、ただ導入するだけでなく、それぞれの導入効果を最大化させる必要性が出てきています。自社の業務ニーズやシステム環境を把握し、それをRPAの開発や改善に反映させ効果を最大化させるには、自社にRPAを推進するリーダーがいるべきです。

RPAエンジニアに必要なスキル・役割

社内でRPAエンジニアを育成する際には、研修プログラムを人材育成に取り入れるなどして体制を整えることが欠かせません。RPAエンジニアに求められるスキルや役割は多岐に渡るため、多様な角度からの研修プログラムを用意する必要があるでしょう。主に次のスキル・役割が求められています。

現場の担当者へのヒアリング力

RPAエンジニアの仕事は、業務のRPA化にあることから、業務を担当する現場の担当者に業務の内容やフロー、改善したい課題などをヒアリングする力が必要です。

自動化する業務・工程の選定・分析力

自ら社内全体を見渡し、RPAで自動化する業務を選定したり、RPA化したい業務フローの中でどこを自動化するべきかを検討したりといった選定・分析力が求められます。

RPAのワークフロー(シナリオ)作成とロボット開発力

自動化したい業務をプログラミングする技術力は当然、必要になってきます。そこにはワークフロー(シナリオ)の開発も含まれます。

ソフトウェアやデータベースを扱うスキル

RPAの仕組みはさまざまなソフトウェアやデータベースと連携させながら開発していくため、ソフトウェアやデータベースを取り扱う実践スキルも重要です。

RPA開発プロジェクト推進スキル

ただ開発するのではなく、プロジェクトマネジメントスキルも求められます。リーダーとして、プロジェクトを進める能力です。

RPAの社内展開力

ある業務にRPAが実装されれば、他の業務へと展開していくことができる可能性が生まれます。どのように社内に展開するのか、その展開スキルは重要になってきます。

システムの運用・保守

RPAが稼働している最中、問題なく動いているかの確認や不具合対応などの運用・保守も重要な役割の一つです。

AIに関する知識・スキル

近年はAIとRPAを組み合わせることでさらに業務効率化を進めている例も多くあります。そのため、AIに関する知識とスキルも身に着けていく必要があると考えられます。

社内RPAエンジニア育成の課題

企業が社内RPAエンジニアを育成する際には、次のような課題に直面しがちです。

育成にコストと期間を要する

社内でRPAエンジニアを育成し、RPAプログラムの開発やプロジェクトの推進などを担えるまでにはコストと期間を要します。RPAエンジニアに限りませんが、人材の育成にはコストやリソース、期間が必要です。

自社で教育する体制が整備されていない

先述の通り、RPAエンジニアのスキルは多岐に渡るため、育成する側にもスキルが必要で、講師には専門家の起用が求められることもあります。教育体制を社内でまかなうには、教育する側の能力や人員が不足しがちであるという課題もあります。

座学だけでは実践に活かせない

座学でRPAエンジニアのスキルを学んだとしても、実践で活かせなければ意味がありません。プログラミング力はあるが現場課題からの開発力が乏しいというケースは少なくありません。座学だけでは、現場で必要なスキルや考え方の習得に至らないという課題があります。
RPAエンジニアを育成するに当たっては、これらの課題をいかに解決するかが求められます。

社内RPAエンジニア育成のための3つのポイント

社内RPAエンジニアを育成するためのポイントとして、次の3つが挙げられます。これにより各種課題への解決につながるでしょう。

1.実践力を養える研修を実施する
RPAエンジニアの育成は、「OJT=On the Job Training」が最適です。上司や有識者のもとで業務を遂行しながら自らの業務を自動化する経験を積むことで、実際の現場で求められるスキルや能力を習得することができます。
RPAエンジニア育成OJTを自社内独自に行う場合、行き当たりばったりで教えるのではなく、育成方針を明確にし、研修プログラムを開発した上で、計画的に教育することが大切です。

2.ベンダーの研修やサポートを活用する
最近では、RPA研修やRPAエンジニア育成サポートサービスを提供しているベンダーが多くあります。RPA開発のプロからはベストプラクティスを学べ、自社の独自研修では難しい観点のフィードバックを得ることができます。

3.研修・トレーニング後のアフターフォローに力を入れる
RPAエンジニアに限らず、すべての人材育成に通じることですが、研修やトレーニング実施後には必ずアフターフォローを入れることが大切です。成果報告を行う機会を設けたり、業務自動化に関する悩みや疑問を研修・トレーニング後でも相談できる場を用意したりすることが有効です。

まとめ

DX推進の中でRPAプロジェクトに取り組む企業は多くありますが、RPA内製に必要となる社内エンジニアの育成体制の構築は、企業の競争力強化につながります。
当社ではRPAエンジニア育成サポートサービスとして、「RPA自社開発イネーブルメントプログラム」を提供しています。
本プログラムは座学ではなく、OJTのように実践で学ぶトレーニングプログラムであり、社内でRPA開発体制を構築することを支援します。受講者は自らの業務をRPA化し、RPA開発の一連の流れ(要件定義・設計~開発~テスト)を自力で行えるようになることを目指します。また、講師のアドバイスや受講者間のディスカッションを通してRPA開発の応用力を身に着けていきます。
ご興味のある方は、ぜひご相談ください

本記事のカテゴリ :RPA技術コラム

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