コラム 「RPAの気になる話」

ServiceNow Automation Engineにみる「中にいるロボット」

2022.03.31

RPAの典型的な使い方の一つが、あるシステムからデータを抽出し、そのデータをもとに別のシステムを更新するというものです。例えば、ECサイトの注文データを管理画面から定期的にダウンロードし、注文データをSAPに登録するといった例が挙げられます。この場合、RPA(ロボット)は2つのシステムの外側にいるので、分かりやすく「外にいるロボット(outer robot)」と呼ぶことにします。

「中にいるロボット」

これとは逆に、システムの「中にいるロボット(inner robot)」もいます。システムの一機能としてワークフロー機能が組み込まれているタイプのものです。

例えば、IT運用管理ツールのServiceNowは、RPA企業 Intellibotを買収し、自身の中にワークフローエンジンを組み込んだと発表しています。

ServiceNowがユーザーエクスペリエンスを一新、ネイティブのRPAと組み合わせて使えるAutomation Engineも登場 (TechCrunch 2022/3/25)

買収ラッシュのServiceNowが今度はインドのRPAスタートアップIntellibotを獲得(TechCrunch 2021/3/21)

こういった動きは他にもあって、2020年にSAPはプロセス自動化スタートアップのSignavioを買収しています。MicrosoftがSoftmotiveを買収しPower Automateを提供するようになったのも同じ文脈で考えることができます。また、買収こそありませんが、マーケティングオートメーション(MA)ツールのHubSpotもワークフロー機能を搭載しています。Hubspotのワークフロー機能は当社でも利用していて、お客様情報の一部が変更になると担当者に通知がされるといった使い方をしています(下図はワークフローのイメージです)。

 

「外にいるロボット」は、いろいろなシステムを操作できるので汎用性が高いと言えます。「中にいるロボット」は、そのシステムに限定されますが、システムの中の繰り返し作業やルーティン作業はキメ細かくできそうです。トレードオフがあるのでどちらが良い・悪いは単純に言えませんが、「外にいるロボット」同様、「中にいるロボット」も、業務効率化・自動化の手段の一つと考えて良いでしょう。

まとめ

「外にいるロボット」「中にいるロボット」を含めて業務効率化・自動化の手段はいろいろとありますが、どれを選択し、どう実装していくかは簡単ではありません。お悩みであれば、SI企業として多くの業務とシステムをみてきたCACにご相談ください。

 

本記事のカテゴリ :RPA技術コラム

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