CAC RPA コラム「RPAの気になる話」 WinActor ver7.5.0シナリオ作成ガイドについて

WinActor ver7.5.0「シナリオ作成ガイド」で作ってみました

2024.10.07

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はじめに

WinActor ver7.5.0から新機能である「シナリオ作成ガイド」が追加されました。この記事ではシナリオ作成ガイドの概要と、従来からあったWinActor Storyboardとの違い、実際の操作手順を紹介しております。
WinActorでのシナリオ開発が未経験・初心者で、少しでも簡単に開発したい方の参考になれば幸いです。

シナリオ作成ガイドについて

シナリオ作成ガイドとは
- WinActor ver7.5.0から追加された機能で、一般的なWinActorのシナリオ開発やStoryboardでの開発に加え、ガイドに従って設定を進めるだけでシナリオを作成できる新たな開発方法です。ガイドメッセージに沿って迷わずにフローや項目の設定を進めることができ、設定が終わったらそのまま実行可能なシナリオが生成されます。
シナリオ作成ガイドでは、以下のような使い方が可能
- シナリオの大枠をシナリオ作成ガイドで作成し、保存後、必要に応じてロジックの修正や処理の追加等を行う。
- 「パーツ」をつなぎ合わせるようにシナリオを少しずつ作成する(機能ごとにシナリオを作成し、それらを組み合わせて一つのシナリオを完成させる)

WinActor Storyboardとの違い

シナリオ作成ガイドもWinActor StoryBoardも、シナリオを簡単に作成できる機能ですが違いもあります。違いをまとめてみました。

ファイル変換要否
WinActor Storyboardはwsbファイルで保存されるため、WinActorで使用する場合はums形式に変換する必要がありますが、シナリオ作成ガイドはums形式でシナリオが作成されため、そのままシナリオとして利用できます。
インストール要否
WinActor StoryboardはWinActorとは別にインストールが必要である一方、シナリオ作成ガイドはインストール不要です。
ナビゲーションの詳細さ
WinActor Storyboardは設定内容のみのナビゲーションですが、シナリオ作成ガイドは設定内容の他に操作手順までガイドしてくれます。例えば、Excel操作をする部品で比較します。以下のように、WinActor Storyboardの説明は、【「ファイル名」に値を設定してください。】と表記されるのみでどのような操作手順でファイル名を設定するかまでの案内がありませんが、シナリオ作成ガイドはファイルをドラッグアンドドロップもしくは直接ファイル名を入力するように具体的な設定手順が表記されています。
変数設定の可否
シナリオ作成ガイド内で変数を設定することが可能です（一部、設定できない部品も有ります）。例えば、Excelから情報を取得する部品の設定項目である【情報の名前】に任意の名前で変数を作成したり既存の変数を選択したりすることが可能です。（以下の図の例では「出発地」という変数を設定）

関連ページ： WinActor Storyboardで作ってみました

実際の作成例

シナリオ作成ガイドでのシナリオ作成例をステップ・バイ・ステップで説明します。
（スライドを進めながらご覧ください）

注意点

シナリオ作成ガイドとして一時保存できない
作成を中断したい場合はファイルを保存する必要があり、一度保存するとシナリオ作成ガイドで編集を再開することはできません。
分岐処理について
シナリオ作成ガイドには、分岐処理の部品自体は存在しませんが、必要な場合には分岐が含まれた状態のシナリオが生成されることがあります。例えば、フォルダ情報を取得する部品でフィルタ検索するように設定した場合、生成後のシナリオには分岐が自動で設定された状態となります。
繰り返し処理について
【情報の読み取り/取得】の部品には繰り返し処理を設定できますが、【情報の書き出し/設定】の部品には繰り返し処理がないため、シナリオ作成ガイドで生成後、必要に応じて、繰り返し処理するように変数を定義する等シナリオを修正する必要があります。