自分にもできる！Power Automateで簡単なフロー作成をしてみよう！ ～OutlookメールとShare Pointフォルダー連携～

はじめに

「DXを進めよう！」と言われても、ハードルが高いと感じていたり、何から始めたらいいかわからないと感じていたりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「DX」とは、デジタル技術を活用してビジネスモデルそのものを根本的に改革し、企業を組織的に改革する動きのことを指します。
とはいえ、その前段階として重要なのが「デジタル化」です。
「デジタル化」とはこれまでアナログで行っていた業務や手作業を、デジタルツールによって効率化・自動化することを指します。
まずはこの業務のデジタル化から始めてみることが、DXへの一歩です。

このコラムでは、日常の業務を自動化するために便利なツール「Power Automate」の概要と実際の作成例をご紹介しております。

Power Automate とは

Power Automateとは業務自動化を簡単に実現できるMicrosoftのツールです。
ローコード/ノーコードで開発できる点や、Microsoft365アカウントをお持ちであれば無料で使用することもできる(一部制限あり)という点から、扱いやすく導入のハードルも低いためデジタル化のお試しにピッタリなツールです。
このコラムではPower Automateに用意されているテンプレートを利用して業務を自動化してみます。
似たような業務を手作業で行っている方、Power Automateを使ってみたいと思っている方、どんな業務が自動化できるのか知りたい方はぜひ一緒に試してみましょう！

無償版と有償版の違い

有償版と無償版の比較表

	無償版	有償版
ライセンス	Power AutomateforOffice365	Power Automate Premium Power Automate Process
使用できるコネクタ	スタンダードコネクタ	スタンダードコネクタ プレミアムコネクタ
共有機能	なし(完全に個人利用のみ)	あり

※コネクタについて

「コネクタ」とはPower Automateと他のサービスをつなぐものです。
例えば、Excelの操作をしたい場合はExcelコネクタ、Outlookの操作がしたい場合はOutlookコネクタを使用する必要があります。無償版と有償版では使用できるコネクタの幅が異なります。
コネクタについて詳しくはこちらをご覧ください。

 ※ライセンスについて

Power Automateはライセンス体系がやや複雑であり、公式から明確な一覧表が提供されていないこともあるため、本コラム内では一部整理した内容を記載しております。
概要につきましては、こちらにてご確認いただき、詳細はご自身の所属されている会社・組織の担当部門などにご確認いただくことをおすすめいたします。

事前作業

Power AutomateはMicrosoftのツールのため、Microsoftアカウントがあることが前提条件となります。
無償のアカウントでもシンプルな自動化は可能です。
今回はMicrosoft 365 Enterpriseプランに付帯するライセンスを使用しています。

実際の作成例

今回のフローは用意されているテンプレートを一部カスタマイズして作成してみました。自動化する作業は、Outlookで受信した注文書を自動でSharePointの送信者別フォルダーに保存する、という内容です。

まとめ

今回はPower Automateのテンプレートを用いて、広く使われているOutlookとSharePointの簡単な操作を自動化してみました。
Power Automateには今回ご紹介したもの以外にも様々なテンプレートが用意されておりますので、ぜひいろいろ試してみてください。また、ご自身の業務に合わせてコネクタから使えそうなアクションを追加し、テンプレートをカスタマイズしていきましょう。
今回ご紹介した作成例のように個人の業務を効率化することはもちろん、承認フローやチーム間の情報共有など、複数メンバーによる業務の効率化にも対応できます。
まずは個人の業務を楽にするところから始めて、業務のデジタル化を進めてみましょう。

最後に

当コラムでは日常の業務を自動化するツールとしてPower Automateをご紹介しました。
このようなツールを活用することで、日々の定型作業を効率化し、業務全体の質を向上させたりほかの業務に使う時間を生み出したりすることができます。

当社ではこうした日常業務の効率化をはじめ、部署・全社単位での業務改善や標準化を意識した業務自動化の導入支援を行っております。
エラー処理を含む実践的なフローの開発から、部署内・全社利用での運用保守まで見据えた本格的なスキル習得に取り組みたい場合は、当社の「RPA研修 自社開発イネーブルメントプログラム」の活用をぜひご検討ください。

皆さまのDXの第一歩をお手伝いできれば幸いです。