M&Aで振り返る2020年のRPA市場
UiPath社がIPOするようです。
- 業務自動化のUiPathが新規上場のための書類を米証取委に非公開で提出
(TechCrunch 2020/12/17)
RPAソフトウェアベンダーとしては、既にBlue Prismが2016年にロンドン証券取引所に上場しています。また国内ではRPAテクノロジーズの親会社になるRPAホールディングスが東京証券取引所に上場しています。
2020年にあったM&Aでの大きな動き
もう1つのイグジット、M&Aでみると2020年は大きな動きがありました(以下、CrunchBaseで調べて記述したものです)。
Microsoft、Softmotiveを買収
9,000社で利用されていると言われるSoftmotiveの「WinAutomation」を「Microsoft Power Automate」と組合わせ開発・オーサリング機能を強化。誰でもPC上のタスクを自動化することを可能にする。SAPやレガシーアプリにも対応。
https://jp.techcrunch.com/2020/05/21/2020-05-19-microsoft-acquires-robotic-process-automation-platform-softomotive/
IBM、ブラジルWDG Automationを買収
企業で自動化ニーズがある2つの領域 -業務変革とIT管理ー に、WDG AutomationのRPAとオムニチャネルチャットボットを提供することを計画
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/why-ibm-acquired-this-rpa-provider/
RPAソフトウェアの英Netcall、同じくRPAソフトウェアのベルギーAutomagica買収
NetcallはAutomagicaを自社のRPAツールである「Liberty Platform」に統合。ローコード開発、RPA、チャットボット、メッセージング、コンタクトセンターをブレンドしカスタマエンゲージメント領域の業務自動化を強化する計画。
https://www.netcall.com/news/netcall-acquires-rpa-technology-to-expand-liberty-platform/
ローコード開発の米Appian、スペインのRPAソフトウェア Novayre Solutionsを買収
Appianは自社のローコード開発ツールとNovayreの「Jidoka RPA」の2つのツールを持つことで自動化のワンストップショップを目指す。Appianによれば自動化手段そのものがサイロ化しガバナンス不在になっていると言う。
https://www.appian.com/news/news-item/appian-acquires-robotic-process-automation-rpa-company/
“RPAで勝負” というよりRPAや各種自動化ツールをミックスして企業の業務自動化を進めるという流れのようにも見えます。
この他、RPA導入プロバイダー同士の買収(例えばRobiquityによるAccelerateRPAの買収など)や、特化領域の自動化ツールがその領域の違うタイプのプレイヤに買収されるという動きもありました。係争処理の文書管理に特化したRobobizを係争解決オンラインプラットフォームのMediação Online Mediaが買収したり、国内では投資信託レポートに特化したロボット投信社を、「みんなの株式」のミンカブ・ジ・インフォノイドが子会社化といった動きもありました。
買収案件の数に注目すると
2016年 1件
2017年 4件
2018年 6件
2019年 6件
2020年 11件
となっており、2021年も様々な動きがあると思われます。
まとめ
企業業績に不透明感が漂うグローバル経済、一方、国内ではDXというキーワードのもと企業の情報化投資は止まることがないでしょう。様々な動きがあるRPAや業務自動化の領域ですが、「RPAの気になる話」ではその動向をマクロにとらえたコラムも提供していこうと思います。
当社RPAソリューションに関するお問い合わせ先:
株式会社シーエーシー
産業ビジネスユニット 産業ソリューション第二部
RPAソリューション担当
電話: 03-6667-8057
E-mail: rpa@cac.co.jp
本記事のカテゴリ :RPA技術コラム
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